ハマムのイメージ
Photo: Mario La Pergola / Unsplash
発祥
ローマの浴場文化をもとに中東・トルコで発展
主な手技
蒸気浴、ケセでの垢すり、泡洗い
圧の強さ
スクラブは強め、泡洗いはやさしい
使うもの
ケセ、石けん(モロッコ式は黒石けん・ガスール)
服装
紙ショーツとペシュテマル(布)
時間の目安
45〜90分

ハマムとは

ハマム(Hammam)は、トルコや中東、北アフリカで受け継がれてきた公衆浴場と、そこでの入浴の習慣です。蒸気で満たされた大理石の浴室で体を温め、「ケセ(Kese)」と呼ばれる手袋で垢すりをし、たっぷりの泡で洗い流すのが基本の流れ。ホテルスパでは、この伝統を専用のハマムルームや個室で体験できるメニューとして提供しています。

温かい大理石の台に横たわる心地よさ、しっかりした垢すり、ふわふわの泡に包まれる感覚の組み合わせが魅力です。トルコ式のほか、黒い石けん(サボン・ノワール)やガスールと呼ばれるクレイを使うモロッコ式もあり、同じハマムでも土地によって少しずつ違いがあります。垢すりのあとは肌がさっぱりとなめらかに感じられ、旅の途中で汗を流して気分を切り替えたいときにも向いています。

発祥と歴史

トルコ政府観光局は、トルコのハマムはローマの浴場文化に由来し、オスマン帝国の時代に文化として最盛期を迎えたと紹介しています。ローマの浴場の要素に、流れる水で身を清めるイスラムの考え方が加わり、礼拝前の清めのためにモスクの近くに建てられた浴場も多かったとされます。

ハマムは体を洗うためだけの場所ではなく、町や村の暮らしの中心にある社交の場でもありました。モロッコでも、黒い石けんやガスール、ヘンナ、ローズウォーター、「ケッサ」と呼ばれる手袋を使う垢すりが伝統的なハマムの習慣として、同国の政府観光局に紹介されています。

施術の流れと受け心地

一般的なトルコ式ハマムの流れは次のとおりです。スパによって順番や内容は多少異なります。

  • 着替え:「ペシュテマル」と呼ばれる薄手の綿の布を体に巻き、紙ショーツなどを着用します。
  • 体を温める:「ギョベッキ・タシュ(へその石)」と呼ばれる温かい大理石の台に横になり、蒸気で体と肌を温めます。
  • 垢すり:セラピストがケセで全身をこすります。ここがいちばんしっかりした刺激を感じる工程です。
  • 泡洗い:たっぷりの泡で全身を包み、やさしく洗います。
  • 洗い流し・休憩:銅のボウルなどでお湯をかけて流し、お茶などを飲みながら休みます。

モロッコ式では、黒い石けんを塗ってから垢すりをし、最後にガスールのパックをするのが特徴です。時間は45〜90分が目安で、オイルマッサージを組み合わせたコースもあります。

こんな人・こんな旅に

  • イスタンブールやマラケシュなど、ハマムの本場を旅する人
  • マッサージよりも、肌をさっぱりさせるボディケアを受けたい人
  • 旅の中盤や最終日に、たまった疲れと汗を流してすっきりしたい人
  • その土地の文化にふれる体験として、スパを楽しみたい人

ほかの施術との違い

ハマムとほかの施術の比較
施術圧の強さ使うもの服装時間の目安
ハマムスクラブは強め、泡洗いはやさしいケセ、石けん(モロッコ式は黒石けん・ガスール)紙ショーツとペシュテマル(布)45〜90分
ボディスクラブ・ボディラップスクラブは中程度、ラップは圧なし塩・砂糖などのスクラブ、泥・海藻紙ショーツなど。施術部位以外はタオルで覆うスクラブ30〜45分、ラップ込み60〜90分
タラソテラピー水流の刺激が中心。手技はやさしめ温めた海水、海藻、海の泥水着(パック・マッサージは紙ショーツ)60〜90分(滞在型は数日間)
スウェディッシュマッサージ軽め〜中程度(調整可)マッサージオイル紙ショーツなど。施術部位以外はタオルで覆う60〜90分

角質をこすり落とすという点ではボディスクラブ・ボディラップと共通しますが、ハマムは蒸気で体を温める工程と泡洗いが一体になった「入浴」の体験である点が大きく異なります。

水や海の力を生かすケアとしてはタラソテラピーもありますが、こちらは海水や海藻を使うのが特徴です。ハマムで肌をさっぱりさせたあと、スウェディッシュマッサージなどのオイルトリートメントを続けて受ける組み合わせも人気です。

受ける前に知っておきたいこと

  • 垢すりは強めに感じることがあります。痛いときは遠慮なく力を弱めてもらいましょう。
  • 日焼けした直後、脱毛やピーリングの直後、肌荒れや傷がある場合は、垢すりを避けるか事前に相談してください。
  • 蒸気の中で体が温まるため、妊娠中の方、心臓や血圧に持病のある方、けがのある方は、予約時にスパへ相談してください。
  • 石けんやクレイ、香りにアレルギーがある方は、カウンセリングで伝えましょう。施術の前後は水分を十分にとってください。
  • 垢すりのあとは肌が敏感になりやすいため、当日は強い日差しを長く浴びることや、刺激の強いボディ製品の使用を控えめにすると安心です。

よくある質問

ハマムの垢すりは痛いですか?
しっかりこするため刺激は感じますが、我慢するほどの痛みではないのが一般的です。肌が弱い方や強さが気になる方は、始まる前に「やさしめで」と伝えておくと安心です。
裸になる必要がありますか?
ホテルスパでは、紙ショーツを着用し、ペシュテマルやタオルで体を覆うのが一般的です。ほかのゲストと共用のハマムでは、水着の着用を求められることもあります。
トルコ式とモロッコ式は何が違いますか?
どちらも温まる・垢すり・洗うという流れは共通です。トルコ式は泡洗いが特徴で、モロッコ式は黒い石けんとガスールのパックを使うのが特徴です。
現地の公衆浴場のハマムと、ホテルスパのハマムは何が違いますか?
現地の公衆浴場は町の人が通う共用の浴場で、男女別の浴室や時間帯に分かれ、垢すりや泡洗いは浴場の係の人に頼む形が一般的です。ホテルスパのハマムは、専用のハマムルームや個室でセラピストが一連の流れを案内してくれるメニューとして受けるもので、言葉や作法に不安があっても受けやすいのが違いです。
日本でもハマムを受けられますか?
日本では、ハマムルームを備えたホテルスパや、ハマムの流れを取り入れたボディトリートメントとして受けられます。メニュー名に「ハマム」と付かない場合もあるため、下の「受けられるスパ」で施設のメニューを確かめてください。

ハマムが受けられるスパ

スパトリ掲載施設のうち、メニューにハマムがある128施設を、地域別に紹介します。国内は1施設、海外は127施設です。

日本1施設

  • ジャヌ東京|ジャヌウェルネス東京都

    • ハマム スパハウス エクスペリエンス2時間(2名まで) 180,000円 / 4時間(2名まで) 300,000円
    • ハマム スパハウス エクスペリエンス120分 115,000円 / 240分 299,000円

アジア10施設

ヨーロッパ45施設

中東・アフリカ62施設

アメリカ・カナダ・ハワイ4施設

中南米・カリブ5施設

オセアニア1施設

各施設ページで確認したメニュー名から自動で集計しています(2026-09-23時点)。料金は施設の表記どおりで、税・サービス料の扱いは施設ごとに異なります。最新の内容は予約前に公式情報でご確認ください。

出典・確認日3件

本ページは施術の一般的な特徴を紹介するもので、医療上の効果を示すものではありません。体調に不安がある方は、予約前にスパや医師にご相談ください。