アーユルヴェーダのイメージ
Photo: Lisa Hobbs / Unsplash
発祥
古代インド(成立年代は諸説あり)
主な手技
アビヤンガ、ハーブボール、シロダーラなど
圧の強さ
やさしめ(調整可)
使うもの
ハーブオイル、薬草の包み
服装
紙ショーツなど。施術部位以外はタオルで覆う
時間の目安
60〜90分(コースは2時間前後)

アーユルヴェーダとは

アーユルヴェーダ(Ayurveda)は、インドで受け継がれてきた伝統医学です。サンスクリット語の「アーユス(生命)」と「ヴェーダ(知識)」を組み合わせた言葉で、インド政府は「生命の科学」と訳しています。食事や睡眠、季節ごとの過ごし方まで含む幅広い体系ですが、ホテルスパで受けられるのは、そのなかから温めたオイルやハーブを使うトリートメントを、リラクゼーション向けに取り入れたメニューです。

考え方の土台にあるのが「ドーシャ」です。ヴァータ、ピッタ、カパという3つのエネルギーのバランスで心と体の状態をとらえるとされ、スパでは問診票などで体質の傾向を確かめてから、オイルやメニューを選ぶことがあります。たっぷりのオイルとゆったりしたリズムで、全身が包まれるような受け心地が特徴です。

発祥と歴史

インド政府の広報機関による解説では、古代インドのヴェーダ文献にすでに植物などを使った治療の記述があり、『チャラカ・サンヒター』『スシュルタ・サンヒター』などの医学書がまとめられた「サンヒター(集成)」の時代に、医学の体系として確立したとされています。これらの成立年代には諸説あり、紀元前1000年ごろとする見方から、より後の時代とする見方まで幅があります。6〜7世紀ごろには、ヴァーグバタによる『アシュターンガ・フリダヤ』などで内容が整理されました。

現在はインド政府のアーユシュ省(Ministry of Ayush)が振興を担い、2025年からは毎年9月23日が「アーユルヴェーダの日」と定められています。世界保健機関(WHO)も、アーユルヴェーダの教育と実践に関する基準文書を公表しています。

施術の流れと受け心地

カウンセリングで体調や好み、体質の傾向を確認したあと、紙ショーツなどに着替えて施術が始まります。スパのメニューでは、次のような施術が単独で、または組み合わせて行われます。

  • アビヤンガ(Abhyanga):温めたハーブオイルを全身にたっぷり塗り、なじませていくオイルトリートメント。スパによっては、2人のセラピストが左右から同時に行うスタイルもあります。
  • ピンダ・スウェダ(ハーブボール):薬草や米などを布で包んで温め、オイルに浸しながら体に押し当てていく施術。
  • シロダーラ:額に温かいオイルを細く垂らし続ける施術。詳しくはシロダーラのページで紹介しています。

一般的なオイルマッサージよりオイルの量が多く、髪や頭皮までオイルがつくこともあります。押し込むような強さより、温かさと一定のリズムを味わう施術です。時間は60〜90分が目安で、組み合わせのコースでは2時間ほどになることもあります。

こんな人・こんな旅に

  • インドやスリランカなど、アーユルヴェーダが根づいた土地のスパで、その土地ならではの施術を受けたい人
  • 強い圧より、温かいオイルでゆったりほぐされるトリートメントが好きな人
  • 体質や好みを聞いてもらいながら、自分に合わせたメニューを組んでほしい人
  • 移動の少ない滞在型の旅で、数日かけて施術を受けてみたい人

ほかの施術との違い

同じオイルを使う施術でも、アロマテラピーは精油の香りが主役なのに対し、アーユルヴェーダはハーブを漬け込んだオイルを体質に合わせて選ぶという考え方が土台にあります。オイルの量もアーユルヴェーダのほうが多めです。

温めた薬草の包みを押し当てる施術は、タイのハーブボールとよく似ていますが、アーユルヴェーダではオイルに浸しながら使うのが特徴です。圧の感覚としては、スウェディッシュマッサージに近い、やさしめのものが中心です。

受ける前に知っておきたいこと

  • オイルを多く使うため、施術後は髪や肌にオイルが残ります。当日の予定やメイク直しの時間に余裕をもっておくと安心です。
  • ごま油などの植物油やハーブにアレルギーがある方は、カウンセリングで必ず伝えてください。
  • 妊娠中の方、持病のある方、けがや皮膚のトラブルがある方は、予約時にスパへ相談してください。受けられない場合や、別のメニューを案内される場合があります。
  • 滞在型のプログラムでハーブ製品の服用をすすめられた場合、持病や服薬中の薬がある方は、事前にかかりつけ医に相談しましょう。

よくある質問

アーユルヴェーダのマッサージは痛いですか?
スパで受けるアビヤンガなどは、温かいオイルでゆったりなでるように進むことが多く、痛みを感じるほど強く押す施術ではありません。圧の好みはカウンセリングで伝えられます。
ドーシャ(体質)がわからなくても受けられますか?
受けられます。問診票や会話から体質の傾向を見て、オイルを選んでくれるスパが多く、事前に知っておく必要はありません。
シロダーラとはどう違いますか?
シロダーラは、アーユルヴェーダの施術のひとつで、額にオイルを垂らし続けるものです。アーユルヴェーダのコースの一部として、アビヤンガと組み合わせて受けることもよくあります。

アーユルヴェーダが受けられるスパ

スパトリ掲載施設のうち、メニューにアーユルヴェーダがある54施設を、地域別に紹介します。国内は5施設、海外は49施設です。

日本5施設

アジア35施設

ヨーロッパ8施設

中東・アフリカ3施設

アメリカ・カナダ・ハワイ2施設

中南米・カリブ1施設

各施設ページで確認したメニュー名から自動で集計しています(2026-09-23時点)。料金は施設の表記どおりで、税・サービス料の扱いは施設ごとに異なります。最新の内容は予約前に公式情報でご確認ください。

参考にした資料

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本ページは施術の一般的な特徴を紹介するもので、医療上の効果を示すものではありません。体調に不安がある方は、予約前にスパや医師にご相談ください。